ウェブの仕事をするようになって気になること。
制作費を「値段」といっていませんか?いたるところで「値段」ということばを耳にします。
私は「料金」というように心がけています。
概念的な問題だとおもうのですが、「値段」ってモノの金額をあらわすことば。値札が付いてるかんじのアレですね。
対して「料金」は、かたちのないものに支払うお金をあらわすことば。タクシーの料金しかり、美容室でのカット代しかりです。
私たちがつくっているものは、ウェブサイトです。私はモノではないとおもっています。
工夫を凝らし、人の手を経て、つくりあげるものとしてはモノとおなじなのですが、目には見えても実はバックグラウンドにたくさんの工夫やシステムが存在し、ユーザーの学習、経験を経て動き(もしくはそれに気づかせず学んでもらう手法もある)、育っていくもの。それがウェブサイト。モノではありません。
なにをことばひとつで云々言い出すかとおもわれる方もいらっしゃることでしょう。
値段だろうが、料金だろうが、お金をもらえるんだからどっちだっていいじゃんとおもわれる方もいるかもしれません。
でも、そこには心構えの違いがあるのですよ。
私たちは、決してモノをつくっているわけではない。
いろんな人のきもちが入り、人が作り、人が使う。おもしろいな、きもちいいな、便利だなとおもって使ってもらう。
商品には違いないですが、モノではない。人の手を経て、初めて動き出し、育ってゆく。
そういうウェブサイトはモノではありません。
そういうわけで、私はかたくなに「料金」といっています。
どうでもいい人にはどうでもいい話ですが、どの企業にも、どのお店でもウェブサイトを持っている昨今、リニューアル案件ひとつ取るのも大変です。
そこで差が出てくるのは、仕事やお客様に対するスタンス、アプローチの仕方が絶妙にフィットしているかどうかだとおもうのですよねぃ。小さいところにこだわりすぎても仕方ないのですが、小さいところに人は感動してくれるものです。そして、小さなひらめきやこだわりが大きな結果を生むこともあります。
ということで、ウェブサイトの制作費を「値段」とはいわずに、「料金」というべきではないかな〜と。ちゃっちいプライドなのかもしれませんが、自分がなにを売っているのか、お客様がなにを求めているのかを考える、つまり根底から考えなおしてみると、制作費の呼び方が少し変わってくるとおもいます。
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